産後、髪って「抜ける」だけじゃないんですよね。
私がいちばん戸惑ったのは、量が減ったことよりも髪質そのものが変わってしまったことでした。前はまっすぐだったのにうねる。なのに1本1本は細くなって、ペタッとする。この「広がるのにボリュームは出ない」という矛盾した状態が、ものすごく扱いにくいんです。
この記事を書いている私(さんママ)は、男の子を3人産んだ母です。3回とも産後の抜け毛を経験して、そのたびに髪質も変わりました。そして約1年かけて、じわじわ戻りました。
ここでは、その1年のタイムラインと、「美容室に行く時間がない」という一番の現実の中で私が実際にやったことを、うまくいかなかったことも含めて正直に書きます。
産後の髪質の変化は、出産後のホルモンバランスの変化にともなう一時的なものであることがほとんどで、多くは時間とともに落ち着いていきます。ただし、抜け方が極端・地肌に炎症やかゆみがある・1年以上経っても明らかにおかしい、という場合は、自己判断せず皮膚科や産婦人科に相談してくださいね。
産後の髪質、私はこう変わった|「うねる」のに「ペタッとする」

まず、私に起きた変化を具体的に書きます。同じ状態の人、けっこう多いんじゃないかなと思います。
変化①:うねる・くせ毛になった
産前はそこそこ素直な髪だったのに、産後は乾かしても乾かしてもうねるようになりました。とくに顔まわりと後頭部。全体がくせ毛になるというより、部分的に「勝手に曲がってる毛」が混ざる感じです。
朝ちゃんと乾かしても、夕方には湿気を吸ってふくらむ。雨の日は完全に終わり。この「セットしても再現性がない」のが地味にストレスでした。
変化②:細くなって、ペタッとする
同時に、1本1本が明らかに細く、やわらかくなりました。コシがないので、根元が立ち上がらない。分け目のところがぺたっと寝て、地肌が透けて見えるんです。
ここが本当に厄介で、「広がる」と「ボリュームが出ない」が同時に起きる。普通のくせ毛なら「抑える」ケアをすればいいし、普通のペタンコ髪なら「立ち上げる」ケアをすればいい。でも産後はその両方が必要で、市販の「◯◯用」がどれもハマらないんですよね。
変化③:短くてチリチリの毛があちこちから出る
抜けたあとに新しく生えてきた毛(新生毛)が、まだ短いのに立ち上がってくるので、頭のあちこちからフワフワ・チリチリの毛が出ます。これがアホ毛になって、まとめてもまとめてもはみ出す。
ちなみにこの「新しく生えてきた毛はくせが強い」という現象、私はその後40代で円形脱毛症を経験したときにも同じことが起きました。生えかけの毛って、ほんとにクセが出るんです。
「まとまらないのに、ボリュームもない」。
広がるくせに、分け目は透ける。この矛盾が産後の髪質のいちばんつらいところでした。
なぜ産後に髪質が変わるの?

専門的なことは私が語れる立場ではないので断定はしませんが、産後のヘアケアについて調べたり、美容師さんに聞いたりした中で「なるほど」と思ったのは、だいたいこの3つでした。
①ホルモンバランスの大きな変化
妊娠中は女性ホルモンの影響で、本来なら抜けるはずの髪も抜けずに残っている状態と言われます。出産するとそのホルモンが一気に減るので、留まっていた髪がまとめて抜ける。これが産後の抜け毛です。
そして髪質も、ホルモンの影響を受けます。産前と産後で「別人の髪」みたいになるのは、おかしなことではないんですね。
②生えかけの新しい毛が混ざるから
抜けたあとには新しい毛が生えてきます。この生えかけの短い毛は、まだ細くてやわらかくて、クセが出やすい。それが元からある長い髪の中に混ざるので、全体として「うねって見える・まとまらない」状態になります。
つまりうねりの正体の一部は、回復のサインでもあるということ。当時の私はそれを知らなくて「一生このままかも」と落ち込んでいたので、これは早く知りたかったです。
③産後の生活そのものが、髪に厳しすぎる
これは体感として一番大きいかもしれません。
- 睡眠が細切れ:夜中の授乳で、まとまって眠れない
- 栄養が偏る:自分のごはんは立ったまま5分、みたいな日が続く
- 髪を乾かす時間がない:半乾きのまま寝落ち、が何度もあった
- ストレス:はじめての育児、上の子の相手、ワンオペの時間
正直、この生活で髪がキレイなままのほうが不思議です。だから私は「髪質が変わったのは自分のケアが足りないせい」と自分を責めるのは、もうやめました。
産後の髪質、いつまで続く?私は約1年でした

これが一番知りたいところですよね。私の場合は、だいたい1年でした。3人産んで、3回とも似たような流れです。
私の1年のタイムライン
- 産後2〜3ヶ月:抜け毛が始まる。まだ髪質の変化は感じない
- 産後4〜6ヶ月:抜け毛のピーク。排水口がすごい。分け目が透け始める
- 産後6〜8ヶ月:抜けるのは落ち着く。かわりに短い毛がピンピン生えてきて、うねりとアホ毛が本格化。ここが見た目的には一番つらい時期
- 産後8ヶ月〜1年:短い毛が伸びてきて、少しずつ落ち着く。まだうねるけど、まとめられるようになる
- 産後1年ごろ:「あれ、そういえば最近気にしてないな」と気づく。完全に元通りというより、いつの間にか気にならなくなった感じ
「1年」を長いと思うか、短いと思うか
渦中にいるときは、1年って永遠に感じます。私も「もう戻らないんじゃないか」と本気で思っていました。
でも今3回ぶんを振り返って言えるのは、ある日突然戻るんじゃなくて、気づいたら戻ってるということ。だから毎日鏡でチェックすると、変化が見えなくて絶望します。むしろ見ないほうがいい時期すらあると思っています。
抜け毛そのものの時期については産後の抜け毛はいつまで?私のリアルな対策にまとめているので、あわせて読んでみてください。
一番しんどかったのは「美容室に行けない」ことでした

髪質が変わったこと自体より、私が本当にきつかったのは「対処しに行けない」ことでした。
髪質が変わったなら、美容室で相談すればいい。カットで扱いやすくしてもらえばいい。頭では分かってるんです。でも——
- 赤ちゃんを2〜3時間預ける先がない
- 上の子の保育園のお迎え時間までに戻れない
- そもそも予約の電話をかける余裕がない
- 自分の髪にお金をかけることに罪悪感がある
「髪型が決まらない」の裏にあるのは、自分のための2時間が確保できないという、もっと根っこの問題なんですよね。ここが解決しないから、髪質の変化がずっと放置されて、鏡を見るたびに落ち込む。この悪循環が本当にしんどかったです。
なので以下は、「美容室に行けない前提」でできたことだけを書きます。
美容室に行けない私がやったこと①|頭皮を保湿するスプレー

まずやったのが、頭皮のケアです。
髪の毛そのものはもう生えてしまった部分なので、トリートメントで「表面を整える」ことはできても、根本的には変わりません。これから生えてくる毛が育つ場所=頭皮のほうを整えるほうが、長い目で見ると意味があるかなと思ったんです。
産後の当時に使っていたもの
正確に書いておくと、産後の当時に使っていたのは、頭皮にやさしい成分のシャンプーと、髪のサプリメントでした。当時の私が手を出せたのは、そのくらいです。
そのあと私は40代で円形脱毛症を経験して、そこでいろいろ試すことになるのですが、それはまた別の話です。
そして今も使い続けているもの
産後も円形脱毛も越えて、今の私が結局いちばん長く使い続けているのが、頭皮につけるスプレーです。Hobe Labs(ホーブラボ)のホホバ&B5 頭皮ケアスプレー。ホホバオイルとパンテノール(プロビタミンB5)が入った、頭皮用のスプレーですね。
「産後の当時に使っていたもの」ではありませんが、あのころの自分に教えてあげたいのはこっちなので、正直に書いておきます。
選んだ理由は「片手で、30秒で終わるから」です。
産後って、丁寧なケアは絶対に続きません。マッサージ10分とか、絶対無理。子どもを抱っこしたまま、シュッとして手ぐしでなじませて終わり。この手軽さじゃないと続かなかったです。
だから「産後に何か1つだけ足すなら」と聞かれたら、私はこれを挙げます。何年かかけて、いろいろ試したうえで残ったものなので。
「これを使ったからうねりが直った」とは言えません。髪質は時間とともに戻ったものなので、何がどう効いたのかは私には分けられないです。
ただ、頭皮がつっぱる感じ・乾燥した感じが減ったのと、「自分は何かやれている」と思えたのは大きかったです。何もできない期間の心の支えとして、私には必要でした。
頭皮につけるものは、製品によって妊娠中・授乳中の使用について注意書きがあるものがあります。
・パッケージや説明の使用上の注意を必ず読む
・少しでも不安があれば、産院・皮膚科・薬剤師さんに相談してから
私が使っていたものが、あなたに合うとは限りません。ここは自己判断せず、確認してから使ってくださいね。
美容室に行けない私がやったこと②|洗い流さないトリートメント・ヘアオイル

もうひとつが、洗い流さないトリートメント(アウトバス)とヘアオイルです。うねりとパサつきに、これは実感としてかなり効きました。
ケチらずに「いいもの」を使った
私が使っていたのは美容室で買ったオイルでした。ドラッグストアの安いものも試したことはあるんですが、産後の細くなった髪には重すぎてペタッとするか、逆にまったく効かないかの両極端で、うまくハマらなかったんです。
美容室のものは値段はしますが、1回に使う量が少なくて済むので、意外と何ヶ月ももちます。美容室に通えないぶん、ここにお金をかけるのは自分の中で納得のいく使い方でした。
産後の髪に、私が学んだ付け方のコツ
同じオイルでも、付け方でまったく変わりました。私が失敗しながら覚えたのはこの4つです。
- 根元にはつけない:ただでさえペタッとするのに、根元にオイルがつくと完全に潰れます。耳から下・毛先中心で十分。
- 量は「少なすぎ?」くらいから:足すのは後からできますが、つけすぎたら洗うしかないです。1〜2プッシュから。
- タオルドライ直後の、濡れた状態でつける:乾いた髪につけるより、なじみ方がぜんぜん違いました。
- 手に残ったぶんを、アホ毛になでつける:これが地味に一番役立ちました。ピンピン立った短い毛が落ち着きます。
そして「乾かす」だけは、なんとか死守した
産後、私が唯一「これだけは」と思ってやっていたのがちゃんと乾かすことです。
半乾きで寝ると、翌朝のうねりが本当にひどい。しかも頭皮が蒸れて、においやかゆみにもつながります。夜に無理なら、朝もう一度濡らして乾かし直すほうが、まだマシな仕上がりになりました。
とはいえ、寝落ちする日はあります。そういう日があっていいです。私も何十回もやりました。「毎日完璧に」じゃなく「できた日はラッキー」くらいでいいと思っています。
産後の髪質で「気をつけたい」と思ったこと

逆に、やらなくてよかった・慎重にしてよかったと思うことです。
①縮毛矯正・パーマを、あせって当てないほうがよかった
うねりがつらいと「縮毛矯正をかければ一発じゃない?」と思いますよね。私も本気で考えました。
でも産後の髪って、細くてやわらかくなっている=薬剤のダメージを受けやすい状態です。しかも生えかけの短い毛が大量にあるので、かけてもすぐに新しいうねった毛が出てきて、また気になる。
もしどうしてもやりたい場合は、「産後で髪質が変わっている」と美容師さんに必ず伝えて相談するのが大事だと思います。自己判断でセルフ縮毛矯正、はやめておいたほうが無難です。
②「産後用」と書いてあるものに飛びつかなかった
産後は判断力も落ちているので、「産後の髪に!」というコピーにものすごく弱くなります。私も何度もカートに入れました。
でも冷静に考えると、私の髪の問題は「うねり」と「細さ」であって、「産後」というラベルではないんですよね。だから最終的には成分と、自分の髪の状態で選ぶようにしました。
③強く引っぱるヘアアレンジを毎日はしない
まとまらないから、ついきつくひとつ結びにしがちです。私もそうでした。
ただ、生え際が引っぱられ続けるのは頭皮にはよくないと言われます。私は結ぶ位置を毎日変える・家ではゆるく結ぶようにしていました。これは今も続けている習慣です。
④サプリは「授乳中かどうか」で判断を分ける
髪の栄養サプリは選択肢としてありますが、授乳中は成分が母乳に影響する可能性があるものもあるので、ここは絶対に自己判断しないでほしいところです。
私自身はビビスカルというサプリを1年以上飲んだ体験を別記事に書いていますが、あれは授乳が終わったあと、40代で円形脱毛症になったときの話です。産後の授乳中に飲んでいたわけではありません。ここは正直に分けて書いておきます。
どうしても美容室に行きたいときの、現実的な手段

「行けない」と書きましたが、3人ぶんの産後を過ごす中で、これならなんとかなったという手はいくつかありました。
- カットだけにして、滞在時間を30〜40分に絞る:カラーもトリートメントも今回はナシ。「カットのみで、なるべく短時間でお願いします」と予約時に伝えると、組んでくれるお店は多いです。
- 開店直後の一番早い枠を取る:待ち時間がゼロで、最短で終わります。子どもを預ける時間も最小限で済みます。
- 託児つき・キッズスペースありの美容室を探す:「地域名+美容室+子連れ」で検索すると、思ったより見つかります。
- 「産後で髪質が変わって扱えない」と最初に言う:これが一番効きました。プロなので、乾かすだけでまとまるカットに寄せてくれます。私は「時間がないので、ドライヤーだけで終わる髪型にしてください」と正直に伝えるようにしています。
- 思い切って短くする:うねりも傷みも、切ってしまえば物理的になくなります。ケア時間も乾かす時間も減るので、産後の生活とは相性がいいです。
当時の私は「美容室に行くのはぜいたく」だと思っていました。でも実際は、1回行くだけで数ヶ月ラクになる投資だったんですよね。
毎朝10分格闘していたのが、扱いやすいカットにしてもらうだけで3分になる。産後の10分って、めちゃくちゃ大きいです。もっと早く行けばよかったと、正直思っています。
うねりとペタンコを「ごまかす」日常テク

それでも今日を乗り切らないといけない日のために、私が実際にやっていたことです。
- 分け目をいつもと逆にする:ぺたっとした根元が立ち上がって、透けが目立ちにくくなります。0円で即効性あり。
- ヘアバンド・ターバンでまとめて隠す:うねりもアホ毛も生え際も、一気に解決します。産後の私の救世主でした。
- ゆるいお団子・ハーフアップ:まとまらない髪を「まとめない」で処理する発想です。多少うねっていても、むしろ味になります。
- アホ毛はオイルの残りか、専用スティックでなでる:出かける直前の30秒で印象が変わります。
- 写真は上からじゃなく、正面か下から:真上からの角度は分け目が一番目立ちます。これは知っておくだけで、写真のストレスが減ります。
髪型や隠し方の具体的なやり方は産後の抜け毛の髪型・隠し方のほうに詳しくまとめているので、見た目をなんとかしたい人はそちらもどうぞ。
よくある質問(Q&A)

Q. 産後に変わった髪質は、元に戻りますか?
A. 私の場合は、3回とも1年ほどでほぼ気にならなくなりました。ただ「完全に産前と同じ」というより、「気にしなくなった」に近い感覚です。人によっては髪質が少し変わったまま定着することもあると言われています。1年以上経っても明らかにおかしいと感じるときは、皮膚科に相談してみてください。
Q. うねりがひどいのですが、縮毛矯正はかけていいですか?
A. 私はあせってかけないほうがいいと思っています。産後の髪はダメージを受けやすく、しかも生えかけの毛が次々出てくるので、かけてもまた気になります。やる場合は必ず「産後で髪質が変わっている」と美容師さんに伝えて相談してください。
Q. 抜け毛は止まったのに、うねりとアホ毛だけ残っています
A. それ、私もまったく同じでした。抜け毛が止まったあとに生えてくる新しい毛が短くてクセが強いので、この時期が見た目的には一番つらいです。でもその毛が伸びれば落ち着きます。回復の途中経過なので、大丈夫です。
Q. 授乳中でも使えるヘアケアはありますか?
A. 製品によって違うので、ここは私が「大丈夫です」と言える立場ではありません。パッケージの使用上の注意を確認して、不安なら産院や薬剤師さんに相談してください。頭につけるものは、必ず確認してから使ってくださいね。
Q. 美容室に行く時間もお金もありません。何から始めればいいですか?
A. まず「ちゃんと乾かす」だけでいいと思います。0円で、うねりへの効果が一番わかりやすかったのがこれでした。そのうえで余裕が出たら、洗い流さないトリートメントを1本。私はこの順番でよかったと思っています。
Q. 2人目・3人目でも同じように髪質は変わりますか?
A. 私は3回とも変わりました。ただ、2回目・3回目は「これは1年で戻るやつだ」と分かっていたので、精神的なダメージはかなり小さかったです。知っているだけでラクになる、というのは本当にあります。
まとめ

産後の髪質の変化について、私の体験をまとめます。
- 私の変化は「うねる」のに「細くてペタッとする」という、扱いづらい組み合わせだった
- うねりの正体の一部は生えかけの新しい毛。つまり回復のサインでもある
- 私は約1年で気にならなくなった。3人とも同じ経過だった
- 抜け毛が止まってからの半年が、見た目的には一番つらい時期
- 美容室に行けない中でやったのは頭皮の保湿スプレーと洗い流さないトリートメント、そしてちゃんと乾かすこと
- 縮毛矯正・サプリはあせらず、相談してから
- 美容室は「ぜいたく」じゃなく、毎朝の10分を取り戻す投資だった
最後にひとつだけ。
産後に髪質が変わるのは、あなたのケアが足りないからではありません。眠れなくて、ちゃんと食べられなくて、自分のことは全部後回しにして、それでも毎日子どもを生かしている。その状態で髪だけキレイなほうが不思議です。
鏡を見て落ち込む日があってもいいので、「これは1年で戻るやつ」とだけ覚えておいてもらえたらうれしいです。私は3回そうでした。
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